WALKS OF LIFE - Maiko Kurata - Vol.2
Canada, Vancouver でトレーニングトレーナーとして活動後、長きに渡りヨガを国内外で指導、数多くのスタジオやイベントで活躍するMaiko Kurata 氏の自身が考える「ヨガ」とは?、またサーフィンや自然とヨガとの親和性について話を伺った。【後編】
Vol.2
『Maiko さん自身が考えるヨガとは?』
・日常生活にヨガを取り入れる事で期待できる変化についてお聞かせください。
Maiko Kurata :(以下Maiko)
まずフィジカルな部分からいうと、例えば腰が痛いとか肩こりが酷いとか、睡眠障害があるとか、何かしらの身体の不調が理由でヨガを始めた人だと、普通に症状がなくなりましたっていうパターンがすごく多いです。
でもそこって導入口だと思っていて、それが最終的にメンタルにも繋がっていくというか。
私がみんなにヨガをやったらいいと思う理由は「人間が幸せになる事」だからなんですね。
ヨガを始めて深めていく中で、ヨガって人と比べなくていいんだって事や、頑張りすぎなくていいんだという事を知るようになると、その経験を日常生活に持っていける様になるんです。
マットの上で学んだ事を日常でも出来る様になると、すごく生き易くなるというか、もっとリラックスして生きれる様になってキラキラしてくるんですね。
これまで多くの人達を見てきましたが、フィジカルが元気になったで終わるんじゃなくて、それに伴ってメンタルがポジティブに繋がっていくという変化はすごくたくさん見ますね。
・Maiko さんが自身が考える「ヨガ」とは?
Maiko:
ヨガって極論を言うと、「人を幸せにしてくれるもの」があったらそれは全部ヨガだと思っていて。
例えば人と人が集って、そこに何か元気の元が生まれるのであればそれがヨガだと思うし、その人にとっての生きがいがサーフィンだとしたらその人にとってはサーフィンがヨガだし、それがスノーボードの人もいるだろうし、お料理作る事かもしれないし。。。もっと言うと、お酒飲んで乾杯してるのもヨガだよねっていう表現もしていて。
それで良いと思うし、元々そういう教えなんだと思います。
別にマットの上でヨガやってなくても、「この人、生き方ヨガだよな」って人が山ほどいて、逆に私はそういう方達から良い影響をもらっていますね。
今のヨガってすごく枝分かれしている部分があって、流派じゃないですけどポーズを見せ合う大会があったりとか、ヨガなのに競わせてしまうみたいな。。。
ベースはただ自分がやってて楽しいだけだったはずなのに、技術とか技とかが出てくると、それが出来る出来ないに拘り始めたり、コンペティションになると勝ち負けになっちゃって楽しく出来なくなると言うか。
でも原点を考えると、「楽しかったからやってたんでしょ」って。
多分それはヨガにしても何にしても一緒だろうし、そういう緩さが私は必要なんじゃないかなと思っています。
・多くの人達にヨガを伝える上で、大切にされている事はありますか?
Maiko:
「百人百様」って考えをすごく大事にしていますね。自分の中で。
私がマットの上で教えている事ってただのきっかけでしかなくて、もっと生き方を幸せにというか、もっと楽に生きれる様に何か伝えれる事があれば伝える手段を考えています。
日本って、教育的にも右へ習えが良いとか、レールに乗っかって生きるというのがすごく強い中で、自分が何したいとか、どうやって生きていけばいいかとかが見えにくくなっていると思うんです。
人間100人いたら身体も骨格も100人違うじゃないですか。にも関わらず隣の芝は青く見えるみたいな事をすごくしがちだし、特にSNSがこれだけ蔓延ってると周りばかり見てしまう。
そんな中で、「人生って自分で選べるんだよ作れるんだよ」「可能性って自分でもっと広げられるんだよ」「自分の人生作るのは自分自身なんだよね」みたいな事をヨガを通して伝えていきたいですね。
・これからヨガを始めようという人達にアドバイスを
Maiko:
今の時代、ヨガのイメージってスタジオでやる事になっているし、ちゃんとウェア着なきゃいけないとか、すごく敷居が高くなってしまっていると思うんです。
SNSや雑誌の影響もあり、キラキラした身体の柔軟な女性がやるものみたいにもなっていて、特に男性はカラダが硬いとか、スタジオに行っても女性ばかりだとか、そういったイメージが踏み出しにくくさせているかもしれません。
でも本来ヨガって体の硬さも年齢も関係ないし、何着ていても、マットが無くても何時でも何処でも出来るんですよ。
単純に自分の中での敷居を下げてみてくれたら意外と出来るよって思います。
人間って一歩踏み出してみると、なんだそんなに大変じゃないんだって事がいっぱいあるから、それぐらいの楽な気持ちで始めてほしいですね。
それこそ別にインストラクターがいなくても、みんなでビーチに集まって見様見真似でやってみても始められるわけだし、そんなんで良いんじゃないかなって思います。
もっと気楽に誰でも出来ますってのがヨガだから。
Maiko Kurata
2001 年に渡加、それをきっかけに日本とカナダを行き来する中でヨガに出会う。
バンクーバー” Semperviva Yoga Studio にて500H Teacher training を修了、同スタジオにてトレーニングトレーナーとして活動。
2012 年より拠点を日本に移し、インストラクター養成にも多く携わる。
自身の師であるGloria Latham の通訳&Co-teacher としてカナダ、ギリシャ、バリなど国内外のトレーニング、ワークショップに参加、『Kundaliniawakening yoga』を日本で指導している第一人者。
現在 DJ Satoshi Miya 共に“ヨガと音楽” のコラボクラスを軸にヨガイベント、音楽フェスなどにも多数参加。
プロジェクト"YOGA FOR EVERY BODY” を通じて『誰もが楽しめるYOGA、自分らしく生きていく事の素晴らしさ』をシェアしている。
・Semperviva Yoga College 500H Teacher Training 修了
・Gloria Latham 200H Kundalini Teacher Training 修了
・Seane Corn Vinyasa Teacher Training 修了
・Max Strom Intensive Teacher Training 修了
・Bernie Clark Yin yoga Teacher Training 修了
Vol.1
『ヨガとサーフィンの親和性』